[mixi(ミクシィ)]のコミュニティ[フェリックス・ガタリ]に以下の原稿を投稿。

はじめまして。
これ(http://www9.big.or.jp/~np/tokijiku/tokijiku07.html)は「FOOL'S MATE」1986年3月号P74〜P81の転載記事ですね。こういった記事も、徐々に学問上の資料的価値を生じてきたように思います。
P74には、ガタリの写真とともに、以下の紹介記事が書かれています。
「昨年12月に日本での講演活動のために来日したフェリックス・ガタリ氏は周知の通りパートナーのジル・ドゥルーズとともに現代思想の最ラジカルを走り続ける実践的思想家だ。日本では付加価値的生産状況のみが先行している彼らの思想の肉声を伝えるこの長編会見録では自在に音楽について語ってもらった。会見後、ガタリ氏は外のプールを見て「ここは温水?」と尋ね、水をかき回しながら本気で泳ごうとするバイタリティーとキッチュの融合した氏の強度に我々一堂、12月の寒気とともに震えるばかりであった。」(漢字等、そのまま転載。)

『東京劇場〜ガタリ、東京を行く』(UPU刊、ISBN4-946432-20-6)には、1985年11月27日に山谷から下北沢にいたる道をガタリら一行が歩いた記録が掲載されています。

1986年に刊行された出版物のうち、もうひとつ見落としてはならない重要なインタビューがあります。(1985.11.25、東京で、このインタピューは行われています。)坂本龍一細川周平編『未来派2009』(扶桑社刊、ISBN4-89353-082-8)のP68「F・ガタリ サンプリングを語る」です。これはガタリ坂本龍一の対談で、通訳は浅田彰とコリーヌ・ブレ、記事の構成は浅田彰、翻訳は鈴木圭介が行っています。坂本とラジカルTVで行ったパフォーマンスのヴィデオ「TV WAR」や、坂本が音楽を担当したモリサ・フェンレイのバレエ団のパフォーマンスをガタリが見て、分析を加えるというものです。

前後関係をまとめると、以下のようになります。
ガタリの来日期間は1985年11月19日から12月3日。
1985年11月25日に、坂本龍一との対談「F・ガタリ サンプリングを語る」を行う。
1985年11月27日に、平井玄・浅田彰・竹田賢一らと東京を横断し、後に『東京劇場』にまとめられる。
1985年12月「FOOL'S MATE」のインタビュー「音の横断」を収録。