神の謀(はかりごと)
I
夢想家だと笑われた
現実から逃げているだけだと
だけど世界から争いをなくすため
国境も所有もない世界を夢見てなにが悪いのだろう
本に埋もれた部屋
書きなぐられたスケッチブック
若者の夢はネットをめぐり
やがて大きな輪ができた
誰もが神になればいい
誰もが自由になれば
そのとき世界の悪意が目覚めた
世界に神はひとりでいい
誰もが悟れば世界は壊れると…
II
子供じみてると言われた
物事を知らないだけだと
だけど人殺しのない世界をつくるため
権力も差別もない世界を夢見てなにが悪いのだろう
壁に貼られたポスター
奏でられる美しい音楽
若者の夢はネットをめぐり
やがて地球がひとつになっていった
誰もが輝けばいい
誰もが自分らしく
そのとき世界の悪意が目覚めた
世界には秩序が必要だ
人々を目覚めさせるなと…
III
隠された神の謀が動き出す
人間の進化を止めるために
この世界は神の都合のいいように造られた
人と人が醜く争うのもプランどおり
むき出しになった悪意
襲い掛かる悪夢
若者の夢を潰すために
宗教と政治が手を結んだ
人間は目覚めてはならない
人は月の供物にするのだから
そのとき真実の神が目覚めた
真実の神は魂の奥底にある
それが目覚めるとき世界は救われる