2006-01-01から1年間の記事一覧

『レッドブック ワルツの夜』

REのデビュー作『レッドブック ワルツの夜』(幻冬舎)が刊行された。 レッドブック ワルツの雨作者: RE出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2006/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (18件) を見るREは、清涼院流水と飯野賢治…

ヴォイツェク

「人間は誰でも彼でも深い淵だ、覗き込むとめまいがする。」(ゲオルク・ビューヒナー著、岩淵達治訳『ヴォイツェク/ダントンの死/レンツ』(岩波文庫)より「ヴォイツェク」96ページ) ヴォイツェク ダントンの死 レンツ (岩波文庫)作者: ビューヒナー,G…

『成功学キャラ教授』

清涼院流水著『成功学キャラ教授〜4000万円トクする話』(講談社BOX)を読み終える。成功学キャラ教授 4000万円トクする話 (講談社BOX)作者: 清涼院流水,西島大介出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/11/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3…

『ウロボロスの純正音律』

『ウロボロスの純正音律』は、『ウロボロスの偽書』『ウロボロスの基礎論』に続くウロボロス・シリーズの掉尾を飾る作品であり、前2作と比較して、より本格ミステリ的構築性・求心性の高い作品となっている。 ウロボロスの純正音律作者: 竹本健治出版社/メー…

プレカリアート革命と反戦平和

本日の中日新聞朝刊(東京新聞にも同記事が載っている。http://www.sanctuarybooks.jp/sugoi/blog/index.php?e=49)の「8・15終戦の日特集」で、「作家・元新右翼メンバー」の雨宮処凛さんと、「反骨のジャーナリスト」むのたけじさんが対談を行っている。…

宮村優子 『魂』、『鶯嬢』、『大四喜』

魂アーティスト: 宮村優子,平沢進,保刈久明,井上日徳,野村義男,みやむらゆうこ,及川眠子,大槻ケンヂ,タケカワユキヒデ出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 1998/03/25メディア: CD クリック: 13回この商品を含むブログ (9件) を見る鶯嬢アー…

小森健太朗著『魔夢十夜 Ten Days Nightmare』について

魔夢十夜 (ミステリー・リーグ)作者: 小森健太朗出版社/メーカー: 原書房発売日: 2006/05メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (19件) を見る 不吉な死の連続……不運のシンクロニシティはあるのだろうか……そこで、なにが起きているのか知ろう…

山本麻里安 『風のにおい』について

風のにおいアーティスト: 山本麻里安,財津和夫,上田知華出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン発売日: 1998/11/15メディア: CDこの商品を含むブログ (5件) を見る 勿論、山本麻里安ちゃんのCDというと、聴けばカレカノの世界が甦る『Setsu Getsu …

飯塚雅弓 『berry best(限定盤)』について

berry best(限定盤)アーティスト: 飯塚雅弓,長谷川智樹,大橋伸行,cota,室生あゆみ,かの香織,大津美紀,林有三,十川知司,難波正司,ウルフ・トゥレソン出版社/メーカー: パイオニアLDC発売日: 2001/02/21メディア: CD クリック: 19回この商品を含むブログ (15件…

中沢新一著『芸術人類学』を読む (その2)

※読書ノートです。私固有の考えのところには、<>がついています。『芸術人類学』に触発されて、他の事を考えたりしていますので、何かの参考になるかもしれません。 なお、ここに書かれた内容は、自分の関心事に引っかかった箇所だけを圧縮した覚え書きに…

中沢新一著『芸術人類学』を読む (その1)

芸術人類学作者: 中沢新一出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2006/03/23メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (63件) を見る※読書ノートです。私固有の考えのところには、<>がついています。『芸術人類学』に触発されて、他の…

mixiコミュニティ[笠井潔]事件について

mixiのコミュニティ[笠井潔]事件の経緯は、以下の記事をお読みください。 「コミュ「笠井潔」管理人独裁事件」2006年03月27日 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=108139100&owner_id=856746 および 「笠井潔 ヴァンパイヤー・ハウス/ディープ・インパクト」…

笠井潔 ヴァンパイヤー・ハウス/ディープ・インパクト

ミクシィ内に、笠井潔関連の新規のコミュニティをふたつ作りました。笠井潔 ヴァンパイヤー・ハウス(情報交換用) http://mixi.jp/view_community.pl?id=738252 笠井潔 ディープ・インパクト(議論用) http://mixi.jp/view_community.pl?id=738298 ミクシィ内…

今村仁司著 『アルチュセール』

今村仁司の名前を初めて知ったのは、浅田彰著『逃走論〜スキゾ・キッズの冒険』に収録された「ドゥルーズ=ガタリを読む」によってであった。以来、今村仁司の仕事を、チェックするようになった。 今村仁司の仕事は、大きく分けて三つの範疇に分けることがで…

雨宮処凛著『すごい生き方』

雨宮処凛著『すごい生き方』(サンクチュアリ出版)の冒頭にある「はじめに」によると、イラク戦争開戦以来、民間人の死者数は2万6000人から3万人であるという(2005年10月現在、「Iraq Body Count」調べ)。一方、日本における自殺者数は、2年…

『熊の場所』

「よい」と「わるい」……舞城王太郎の文学空間では、ふたつの明確な区別が存在する。善悪ではない。生命にとって、よいものであるか、わるいものであるかが問題なのだ。 舞城王太郎にとって「よい」とは、ストレートであること、すなわち、生命のアンタンシテ…

笠井潔 その思想と行動の変遷

私が笠井潔さんの作品を発見したのは、竹本健治さんの『匣の中の失楽』を読んだ直後で、『バイバイ、エンジェル』と『アポカリプス殺人事件』、そして『テロルの現象学』と立て続けに読んだわけです。そのときの感想は、ドストエフスキーの『悪霊』、サルト…

生命論に関するラフ・スケッチ

ライヒの晩年は、オルゴンボックスで集積したエネルギーを使って、空飛ぶ円盤を撃ち落そうとしたり、雲を消失させたり、逆に雨を降らせたりできると主張したりして、これ以上マッドサイエンティストという言葉が似合う人はいないと思っています。 ただ、ライ…

京都 嵯峨野・嵐山の旅

昨日、大阪阿倍野での所用を済ませた後、梅田の加藤京文堂にてルイ・アラゴン著・生田耕作訳『イレーヌ』(奢覇都館、生田耕作自筆署名本)を入手。当初、京都のアスタルテ書房に行く予定でしたが、時間的に無理でしたので、代わりにねじ込んだプランが、こ…

本日、ミクシイ内[笠井潔]コミュに書いた原稿

素朴な疑問なんですが、このミクシィ内に、笠井さんはいらっしゃるわけですが、(笠井氏のアドレスは、ここでは割愛) 結構、他の作家の方ですと、自分の名前のついたコミュニティに参加されたりなさっている方が多く見受けられますが、笠井さんはそういうお…