飯塚雅弓 『berry best(限定盤)』について
もちろん、一函は保管用です。もう一函は、実際に聴くためです。
ＣＤの収録曲は、以下の通り。
1st Album『かたおもい』から
「ロマンチックだね」
「ブルーのストーリー」
「かたおもい」以上、３曲。
2nd Album 『ミントと口笛』から
「ストロベリーキャンドル」
「ミントと口笛」
「DESTINY」以上、３曲。
ミニアルバム『Fly Ladybird Fly』から
「X'mas time Hold me tight」。
3rd Album『so loving』から
「love letter」
「Eternity〜ひとひらのlove song」
「It's a beautiful day」以上、３曲。
シングル『caress』から表題作。
4th Album『AERIS』から
「My wish」
「For you」
「あなたが生まれた日」
「優しい約束〜TO MY FRIEND」以上、４曲。
細かいことをいえば、『so loving』の「いつもの帰り道」とかも捨てがたいのですが、選曲としては妥当な線だと思います。
（徳間ジャパンコミニュニケーションズに移る前の初期のオリジナル曲については、ここで挙げた『かたおもい』『ミントと口笛』『Fly Ladybird Fly』『so loving』『caress』『AERIS』、そして音楽専科社から刊行された『artist book*Mayumi*Iizuka』の付録ＣＤ「海辺で綴ったラブレター」を含めれば、ほぼ網羅したことになる。）
透明感があって、甘酸っぱくせつない気分にさせる曲が多いのですが、特に「DESTINY」と「love letter」が素敵な曲です。ほんのり赤みを帯びはじめたストロベリーのようなスウィートさです。
また、「caress」でのUlf Turessonによる音の処理の仕方は、やはり秀逸で、飯塚さんの声の特質を生かしていると思います。Ulf Turessonによるプロデュースというのは、飯塚さんがスウェーディッシュ・ポップが好きだったことから実現した奇蹟です。
あと特筆すべきなのは、「あなたが生まれた日」というかの香織さんによる作詞・作曲の曲です。この曲は聴いているうちに、無限の意味の広がりを持ち始める稀有な曲です。最初は、恋人の誕生日のことを歌っているように聞こえますが、そのうちにあなたと出会えた日がふたりの誕生日、つまり新生の日なんだということがわかってきます。さらに、曲が終わりに差し掛かると、歌っている飯塚さんとそれを聞いているわたしたちが出会った奇蹟を歌っているのではないか、とすら聞こえ始めるのです。
