ところで「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」で……

警察組織がトゥリー(樹木)状をしているのに、犯人グループはそうではなく、上からの命令を受けず、各人がラフに動いているから、捕まえにくい云々という話があって……トゥリーはドゥルーズ=ガタリの概念だよな、とすれば犯人グループはリゾーム(根茎)なの、とふと思ったが、出てきた図は、リゾームではなく、カオスであった。
で、青島刑事がトゥリーでも上が良ければ、捨てたもんじゃないというようなことを言う人ですが、その理想状態のトゥリーとは、上が部下を信じて、ある程度の自由な判断をさせる、ただし、情報は上にフィード・バックすることらしい。それは、トゥリーじゃなくて、アーサー・ケストラーのいうホロンですよ。
これは当たり前の話なんですが、フジサンケイグループが、リゾームの側に立つわけなく、官僚システム批判をやるにせよ、せいぜいホロンで妥協するしかないわけよ。
と、現代思想から見た「踊る大捜査線」でした。