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以下は、その原文。
ディヴィッド・リンゼイ。David Lindsay。1876年、イングランド、プラックヒース生まれ。カーライルの遠縁にあたる家系に生まれる。無名の小説家の兄がいた。貧困ゆえに大学進学を諦め、保険会社に事務員として就職する。フリードリヒ・ニーチェ、アーサー・ショウペンハウエル、ヤコブベーメ、エマヌエル・スウェーデンボルグらを耽読する。第一次世界大戦中、英国陸軍で軍務に服する。38歳の時に、ジャクリーン(当時20歳)と結婚、コーンウォールに移り住む。1920年『アルクトゥールスへの旅』が、メシューエン社から刊行されたが、「タイムズ文芸付録」で「病的空想の莫迦騒ぎ」と酷評される。その後もいくつかの文学作品を発表するが、酷評と黙殺に遭い、不遇のうちに1945年、プライトンで死去。
コリン・ウィルソンは、『アルクトゥールスへの旅』を「二十世紀の最大の作品のひとつ」(「不思議な天才」)と評価している。
主要著作
アルクトゥールスへの旅』(原著1920、メシューエン社)(中村保男・中村正明訳/サンリオSF文庫、『アルクトゥルスへの旅(上・下)』荒俣宏(団精ニ)訳/国書刊行会版「世界幻想文学大系 第2期 28A・28B」)
『憑かれた女』(原著1922、メシューエン社。なお、この作品は1964年、コリン・ウィルソンの友人ヴィクター・ゴランツによってゴランツ社から復刻された。)(中村保男訳/サンリオSF文庫/コリン・ウィルソンによる評論「不思議な天才〜ディヴィッド・リンゼイ論」併録)
スフィンクス』(原著1923、ジョン・ロング社)
『ド・マイイ氏の冒険』(原著1926)
『売り物の刃』(原著1927)
『悪魔の岩山』(原著1932、パトナム社)
『菫色の林檎・魔女』(原著1976、選集)
[ディヴィッド・リンゼイへの言及がみられるコリン・ウィルソンの著作]
『文学の可能性』(福村出版)
『夢見る力』(河出文庫
「不思議な天才」(『憑かれた女』サンリオSF文庫に収録)