昨日、アスタルテ書房で

昨日、アスタルテ書房にて、植島啓司の『分裂病者のダンス・パーティ』(リプロポート)と四谷シモンの『病院ギャラリー』(心泉社)、どちらも署名本、を入手しました。
まず、『分裂病者のダンス・パーティ』について述べましょう。この本は、絶版であるため、はまぞうで表示できません。

植島啓司は、現在、関西大学教授で、シカゴ大学宗教学者ミルチャ・エリアーデに師事して学んだ人です。ミルチャ・エリアーデは、『聖と俗』や『世界宗教史』で知られる人です。

世界宗教史(8冊セット) (ちくま学芸文庫 エ)

世界宗教史(8冊セット) (ちくま学芸文庫 エ)

植島啓司は、『男が女になる病気』(朝日出版社)、『恋愛のディスクール』(福武文庫)、『聖地の想像力』(集英社文庫)等の著作があり、『男が女になる病気』や『分裂病者のダンス・パーティー』が澁澤龍彦からの激賞を浴びたことから判るように、危険な香りのする文章を書く人です。(『分裂病者のダンス・パーティー』には、澁澤龍彦による序文がついています。)『分裂病者のダンス・パーティー』は、『恋愛のディスクール』と同様に、小説(ポルノグラフィー)と学術論文(シュレーバー症候群をめぐる心理学的・宗教学的考察)が融合した奇妙な書き方が為されています。
http://shinsho.shueisha.co.jp/aikake/040510/

四谷シモンは、人形作家で、状況劇場の舞台に出演していたこともあるひとです。詳しくは以下の公式サイトをご覧ください。
http://www.simon-yotsuya.net/

『病院ギャラリー』は、愛媛県伊予三島市の元整形外科の廃墟を借りて、2001年10月5日から2003年9月21日の717日間で公開された展覧会の記録です。このとき四谷シモンは、十五体の人形を公開し、他にも赤瀬川原平らのネオ・タダ作品や、合田佐和子らの作品も展示されたということです。当初、この展覧会は5年間の開催予定でしたが、建物の老朽化が酷く、717日に短縮されたとのことです。四谷シモンの本は澁澤龍彦の自筆原稿の写真や、澁澤に捧げられた天使像がついており、これまた澁澤絡みの本というところが、アスタルテらしいです。
病院ギャラリー―717days 2001‐2003

病院ギャラリー―717days 2001‐2003

ところで、私のような性格の場合、切符は往復で買うべきではありません。行きに往復で買ったと言うのに、帰りにまた切符を買ってしまいました。