ストロベリーソングオーケストラによる演劇公演「密室のテキスト」に

ストロベリーソングオーケストラによる演劇作品「密室のテキスト・白」
http://www.ustream.tv/recorded/14288949#utm_campaign=twitter.com&utm_source=14288949&utm_medium=social
この演劇は、約30名ほどの人のツイッターのつぶやきが取り入れられており、私のつぶやきも使われています。
私のページは、以下のページです。
http://twitter.com/#!/harapion
以下は、そこから使用された部分の解説です。 <密室のなかを浮遊するこの文字は、夢か、現実[うつつ]か、幻か。見知らぬ文字のようでいて、どこか懐かしさすらかんじるのは、なぜなのか。これは、フラグメント化された私自身。そう、自分が砕け散った痕跡。この私は、言葉でできている。 #15secretroom>
2010年10月7日 23:10:10 webから

浮遊する文字は、ピーター・グリーナウェイの『枕草子』のイメージで。「夢か、現実[うつつ]か、幻か」は、幸若舞『敦盛』の一節として使われ、一般的に使用されるようになったフレーズ。
言葉でできた私の説明は、ちょっと難しい。
中学生のころ、国語教師が最初の授業で、人間は言葉で考えている。こころはことばである、と言った。
大学生のころ、丸山圭三郎の本を読むと、唯言論(すべては言葉である)というのを唱えていた。一方、ものぐさ精神分析岸田秀は、唯幻論(すべては幻想である)を唱えていた。
ラカンという人によると、人間は生まれたときには、まだ自我がない。鏡のなかの自分を見て、それと同じとわかり、見られる私と見る私がひとつになるとき、私が生じるそうだ。
どうやら、この私はモノのように、そこにあるのじゃなくて、後から出来たもののようだ。私の素材は、イメージとか、言葉。
そう考えると、岸田秀が書いていた、私の身の回りの大切な人が死ぬと、私が壊れてしまうのは、私が周りの人との関係性によってできているからだということが腑におちてくる。
ここまでを総合すると、何か精神的な危機に陥り、リミットを超えてしまうと、私もまたイメージとか、言葉といった素材に戻ってしまう可能性に行きつく。フラグメント化された私には、そういった病的な心性の意味が込められている。 <#15secretroom 少女が裸電球を持っている。「電球さぁ〜ん、電球さぁ〜ん」と歌うと、まばゆい光を発して、少女の横顔を映し出す。はっとするような美しい、だけど憂いを帯びた表情。少女は、その電球を床下の複雑な装置に、回転させながら取り付ける。>
2010年10月11日 17:25:18 webから

これは完全に、ストロベリーソングオーケストラの『電球論』を踏まえたセリフ。 <#15secretroom 【伝播性赤死病】通常の伝染病は生物的ウィルスに拠るが、この病気は言語ウィルスによって起こる。感染すると、感染者(キャリア)と非キャリアの区別がつくようになり、集団的免疫機能により、キャリアが非キャリアを集団で襲うようになる。>
2010年10月11日 23:29:00 webから

生物的ウィルスは、インフルエンザウィルスのような、普通の意味。
言語ウィルスは、アメリカの作家ウィリアム・S・バロウズが考えた仮説。『ノヴァ急報』などは、この言語ウィルス感染との戦いをSF仕立てで描いている。
そのあとの記述は、SFの設定として考えられたこの仮説は、現実世界でも言えることだと見做し、この考えをエスカレートさせたらどうなるかを、私なりに表現した文章。 <#15secretroom 【感染型殺人淫楽症】快楽殺人の場合、連続殺人(シリアルキラー)に発展しやすい。伝播性赤死病などの病気で、殺人を犯し、その際にA10神経に脳内麻薬物質(ドーパミン)が流れる体験をすると、条件づけが完成し、感染型殺人淫楽症を併発することがある。>
2010年10月11日 23:48:23 webから

快楽殺人は、アメリカの元FBI心理分析官ローバート・K・レスラーが使用していた用語。
連続殺人は、イギリスの犯罪研究家コリン・ウィルソンが使用していた用語。
A10神経は、エヴァンゲリオンにも登場したが、医学用語。ここを脳内麻薬物質が流れると、快楽の条件づけが成り立つ。
伝播性赤死病は、左翼テロリズムを暗に示している。