Let’s get crazy ! (music. MILKHOUSE)

Let's get crazy ! (music. MILKHOUSE)

作詞 原田忠男
作曲 島田良彦
編曲 島田良彦

Let's get crazy !
Let's get crazy !
Oh ! Yeah !
暗い夜道 通り過ぎて
光が輪を描く 我を忘れて
あまりにツライことが多すぎて
ただひとときだけ 我を忘れて

モノを投げてもいい
ガラスを割っても
世界の不条理さと比べれば なんでもないから
騒いだっていい
一晩中 飲み明かしたって
今夜は特別に大目にみるから

Let's get crazy !
Let's get crazy !
Oh ! Yeah !
急カーブ スピンかけて
うずまきの世界 めまいに陶酔
あまりに耐えがたいことが多すぎて
なんだかおかしくなってしまいそう

大声をあげてもいい
モノを壊しても
明日のことを考えない人より ずっといい
ピカピカの服を着て
一晩中 踊り明かしたって
今日の痛手を考えれば何でもないから

どうして人のいのちを 軽く見る人がいるんだろう
どうして明日の地球を 考えない人がいるんだろう

Let's get crazy !
Let's get crazy !
Oh ! Yeah !

◆作詞者による自作解説
最初に、常軌を逸した奇怪で、クレイジーな行動を取る人間の生態が描かれます。
これは、いわば「謎かけ」なのです。
最後の最後で、「謎とき」が行われます。
あからさまに謎ときが行われるのではなく、聴く人が少しだけ想像力を働かせれば、なぜだかわかるようになっています。
これもまた、3・11が影を落とした作品なのです。

◆自作解説の追加
この歌詞は、震災と原発事故というふたつの禍い以降に、ずっと緊張と不安感を強いられる現代人の精神状況を扱っています。
この歌詞には、一見不可解で、クレージーな行動を取る人間が描かれていますが、この人間はこのような長期に渡る精神状態が続く場合、起きるかも知れない次の病理を予見的に描いています。
つまり、この歌詞は、長期にわたるストレスと、PTSDを描いているのです。

◆芸術表現と社会生活
この作品では、ガラスを壊す行為が描かれていますが、怪我をするので、決して行わないでください。
また、他人のものを壊す行為は、器物破損の罪に問われる可能性がありますので、決してやらないでください。
また、無謀な運転が描かれていますが、これも同様です。
芸術表現のなかで許されることが、公序良俗を旨とする社会生活では、基準が違うと私は考えています。
この作品は、ものを壊す行為や無謀な運転を肯定しているのではなく、ものを壊したり、無謀な運転をしたりする精神病理の可能性を描くことで、現代社会に一石を投じることを狙ったものです。あくまで、ここで描かれた行為は、ひとつの思考実験として提出されています。この点をご理解ください。