俺たちは原発の奴隷か YouTube投稿者コメント欄再録
http://www.youtube.com/watch?v=y0NJgyEvUrc&list=UUjvjJut1ambT1djTrtODY5w&index=4&feature=plcp
のコメント欄に書きこんだ文章を再録します。
低評価をクリックした人は、理由をここに書いてください。
放射能汚染に対して、生存権を主張すること、それのどこが間違っているのでしょうか。
halapion 3 か月前
次の本も、参考図書として追加します。
・雨宮処凛著 『14歳からの原発問題』(河出書房新社、14歳の世渡り術) 子供でも、大人でもわかる。一から学ぶ原発問題。
・アーニー・ガンダーセン著、岡崎怜子訳『福島第一原発―真相と展望』(集英社新書) アメリカの原子炉の設計・建設・運用・廃炉の専門家が、福島第一の事故を収束させるまでに、いかなる技術的困難が伴うかを詳論する。
・中沢新一著『日本の大転換』(集英社新書) 『大津波と原発』で提唱された「緑の党のようなもの」は、その後グリーンアクティブという大きな運動となって始まったが、そのマニフェストにあたるのが、この本。太陽光を基軸とした第八次エネルギー革命へのシフトを提言する。
halapion 2 か月前
柄谷行人が『政治と思想 1960-2011』(平凡社ライブラリー)170頁で言っていることですが、現在言われている原発批判の言説の基本は、1980年代には既に言われていたことです。
この曲の投稿時に挙げた高木仁三郎は、この分野のパイオニアだし、広瀬隆はセンセーショナルな書き方をする人で、時として陰謀史観に走ったりしますが、それでも彼の指摘していた原発装置の脆弱性において、福島の原発事故が起こったという事実は動かせないわけです。
問題は、1980年代に批判されていた事柄が、今日においても通用してしまうことです。
批判があれば、その脆弱性を補強する、不都合な指摘に対するフィードバックが機能していなかったということです。それどころか、事故が起きた時のための準備(放射線防御服や、無人ロボットなど)が出来ていなかったことが、初動時、露呈しました。ただひたすら、都合の悪いことは見ないようにしてきた、これは危険物を扱う人たちにふさわしい科学的態度とは言えません。
halapion 2 か月前
思想業界において、反原発的なディスクールが抑圧されたのは、ひとつに吉本隆明の『「反核」異論』(深夜叢書)があると考えます。
この本は、冷戦状況下での文学者の反「核兵器」運動が、結局はソ連の利益に直結するというもので、反核運動の影で、吉本が評価するポーランドの自主管理労組「連帯」の運動は、ヤルゼルスキイ政権による非核軍事力で弾圧された(1981年当時の出来事。その後、「連帯」は合法化され、ポーランドは民主化される)とするものである。吉本は、文学者の反核運動が、既成マルクス主義を進歩的と考える知識人によって主導されたと考えるのである。
『「反核」異論』の攻撃対象は、主に反核兵器運動に対してだが、それに付随して反・原発運動へも矛先が向かう。吉本は、反核兵器運動・反原発運動・エコロジー運動の主導者の正体を、ソフトに見せかけたスターリン主義者と見做し、大衆の原像から大きく乖離していると考えるのである。
しかし、冷戦状況下において、米ソ双方に対して、<生命>の立場から核を批判するというのは、どうなのか。つまり、左右双方を敵に廻すというのは、どうなのか。
halapion 2 か月前
吉本隆明は、東工大の出身で、科学技術への絶対的な信頼があると思います。
『情況としての画像』(河出文庫)59頁「エコロジー談義 I」でも、原子力発電について、アクシデントがある度に、技術革新が行われ、装置の改良や事故防御技術の高度化が行われているという認識が示されています。
こうした原発擁護の立場は一貫しており、RCサクセションについて『マス・イメージ論』(福武書店)で評価し、その後の忌野清志郎の反原発ソングについては評価しないというのも、この延長線上での議論です。
吉本隆明の議論は、自分は大衆の側についている(だから、TVも見るし、お笑い番組も見る)というものです。しかし、福島第一原発による放射能汚染は、広範囲に渡っており、今後も食品などを通じて内部被曝も懸念される以上、大衆の方が「『反原発』で猿になる」などという吉本を見離す日が来る可能性があります。
吉本の時代には、原子力は最先端技術でしたが、今はそうではないのです。現在の最先端技術は、電気自動車の培われた蓄電池の技術と、それを制御するコンピュータであり、太陽光などの再生可能エネルギーとスマートグリットを結びつけることなのです。
halapion 2 か月前
それに、吉本隆明の言うような原発関係の技術革新は進んでいないのです。
1980年代に反原発派から言われた欠陥や問題点を未だに克服していないというのは、問題です。
1980年代の言説との相違点は、今日、反原発アイドル(『14才のココロ』を書いた藤波心〜『ダッ!ダッ!脱原発の歌/原発さえなければ』をリリースした制服向上委員会)が現れた事や、放射性廃棄物の保存方法の問題を指摘するのに、映画(『10万年後の安全』など)を推薦することができるようになったことでしょうか。しかし、言われている内容は、1980年代に言われていたことのリピートなのです。
本当は批判者が現れたら、原発推進派の方もイノベーションをするなりして、双方の議論が高度化してゆくというのが、普通の科学技術の発展のあり方だと思います。
しかしそうはならないのは、安全面をもコストカットの対象にしているからなのでしょうか。あるいは、科学無誤謬主義の陥穽に陥っているからなのでしょうか。
ちなみに、科学無誤謬主義は、科学者の自然発生的イデオロギーであり、科学的な態度とは正反対の考え方、科学と言うより宗教です。この場合、無神論的な宗教ですが。
halapion 2 か月前
「叛逆者〜反原発闘争宣言」で、「大型原子炉の事故の理論的可能性及び公衆損害額に関する試算」という1960年4月に作成された極秘文書のことを書きましたが、国や電力会社は、一旦原発が事故を起こした場合、国の存亡に関わるほどの惨事になる可能性を、予め知っていたのです。
今回の福島第一の事故によって、セシウム、プルトニウム、ストロンチウム等の放射性物質が拡散され、ホットスポットを造りだしており、また海に放出された汚染冷却水に含まれる放射性物質は、拡散されると同時に、海底に沈殿し、今後は深海の生物や、食物連鎖によって大型魚での生体濃縮が懸念されます。国は、放射性汚泥の肥料への転用を認めると同時に、他国であれば厳重な管理下におかれる放射性物質の混入した瓦礫を、国中に拡散させる方向で動いており、劣悪な環境におかれた私たちの体外および体内の被曝の数年後の影響は未知数です。
こうしたことから、この事故は現在進行中の「未必の故意の殺人」として捉えることができると思います。理解し難いのは、反省や耐震性対策も不十分なまま、野田総理は原発の海外輸出や国内での再稼働に熱心な事です。
halapion 2 か月前
浜岡原発はユーラシアプレート、フィリピン海プレート、北米プレート、三つの大陸プレートが激突し、地震が最も起きやすい特異点の上に建てられているし、浜岡第一原発も、原発施設の直下が震源地となりうる地質構造になっており、その施設の、特に4号機に関して言えば、10〜15年原発を稼働させることのできるだけの使用済み核燃料がプールに保管されており、一旦地震でホウ酸水による冷却ができなくなり、煮詰まって火災が発生した場合、最悪13万8千人が癌で死亡するだけの放射性物質が漏れ、首都圏に至るまで壊滅する可能性があるわけです。
立地の選定自体、厳密で科学的な観点に沿って、最も安全な場所を選んでいるとは言えない。
初めに場所を決めると、それを正当化するために理屈づけをして、書類を揃えるという手順になっているということです。
立地の選定、最大級の地震に対応できるだけの耐震性の強化、津波対策、緊急時を想定した外部電源の確保、原子炉建屋とタービン建屋の間のパイプラインの強化……それらを徹底すれば、多少はましな建造物になるかも知れません。
halapion 2 か月前
仮に、あらゆるリスクを想定し、原発の安全性向上のために万全の対策を立てたとしても、死の灰と呼ばれる核廃棄物を生み出してしまうということは、この施設の原理上避けられないことです。
そして、核廃棄物が半減期を考慮し、安全な状態になるまで保管する技術は、海中投棄にせよ、地中保管にせよ、完全な技術は確保されていないというのが現状です。(あと他にも宇宙空間への射出という方法が考えられますが、リスクが大きすぎて問題外です)
半減期を超えるという気の遠くなる年月を考慮すると、それまで容器が保てるはずはなく、当然漏れ出すでしょうし、地震といったアクシデントにも、持ちこたえない可能性があります。
どうも原子力分野には、現在の科学では不可能だが、先に課題を回しているうちに、誰か安全な方法を発明してくれるだろうという根拠のない信仰のようなものがあるようです。しかし、それは宗教であって、科学ではありません。
halapion 2 か月前
柄谷行人は『政治と思想 1960-2011』(平凡社ライブラリー)168頁で、国家が原発を推進する理由は、核兵器をつくるという野心があるからだと言っています。
既に、関西電力は、米国USEC社にウラン濃縮を委託し、米国USEC社は劣化ウランを製造し、それを使った劣化ウラン弾がイラクで使われている(「俺たちは原発の奴隷か」動画説明文中の阿修羅のURL参照)という事実が浮かび上がってきていますが、それだけでなく、日本は自国で核兵器を製造・保持したいという意志があるようです。
自民党の石破茂が、将来、日本が核兵器を所持できる潜在的な能力を持っていると他国に誇示するだけでも、国防上、他国からの侵略を抑止することになるから、原発は所持し続けるべきだといったことがありますが、正確には国を守るためではなく、他国の喉元に核兵器を突きつける点に目的があるからだと考えます。
と考える理由は、原発があるということは、非核軍事力で核兵器と同等のダメージを日本に与えることができるわけで、地政学的に、防衛上の不利に直結すると見るのは常識だからです。
halapion 2 か月前
原発の場合、原子炉で造られるプルトニウムが、核兵器に転用できることから、軍国主義と親和性が高いし、核施設はテロリストからの攻撃をかわす意味で、セキュリティーを高める必要があることから、秘密主義が進行し、警察国家化・全体主義国家化を招きやすいといったことは、既にロベルト・ユンクのような論者が指摘していることです。
つまり、原発は、原理上、放射性危険物を扱うがゆえに、民主主義的な情報公開になじまない部分があるのです。
情報公開になじまないということから、事故が起きたときも、政官財が一体となった原子力ムラが事実の隠蔽に走ることになり、そのことが国民の健康を脅かすことに直結するといった事態も引き起こすわけです。
つまり、日本国憲法に規定されているような基本的人権すら脅かされることになります。
今日、経済合理性の観点から、原発の稼働は理に合わないわけですが、そこをあえて国家が継続してやろうとしているのは、核兵器をつくるためと考えられます。とすれば、憲法9条(戦争放棄条項)とも抵触してくることになります。
halapion 2 か月前
ようやく東電および保安院などを、集団で刑事告訴する動きが始まりました。 呼びかけは「脱原発福島ネットワーク」と「ハイロアクション福島原発40年実行委員会」。 訴訟の主体は、「福島原発告訴団」。 第一次訴訟は、福島県在住の方、および3.11の時点で福島県在住していた方が原告となります。 福島原発告訴団では、弁護士を講師に、各地域で告訴に関する説明会を開催しています。 説明会の日程については、「福島原発告訴団ブログ」をご覧ください。
また、訴訟に関する資料は、「子ども未来・愛ネットワーク」でも渡しており、メール(「子ども未来・愛ネットワーク」のサイトで「問い合わせ」をクリック)で、資料請求すれば送るとのことです。
(このコメント欄は、リンクを貼るとエラーになるので、URLとメールアドレスは検索するか、私のブログ「薔薇十字制作室:Ameba出張所」2012/4/29の記事にてお確かめください。)
halapion 3 週間前
放射性物質を含んだ瓦礫の広域処理について。ゴミ焼却場は約850℃で焼くが、セシウムの沸点は641℃なのでガス化する。ガス化するとセシウムは約0.0006ミクロンになり、バグフィルターの孔、約0.3ミクロンより小さいので通り抜ける。排気の際に、再度冷却されることにより、ある程度ガスから元に戻り、バグフィルターにひっかかるようになるとはいえ不完全だし、焼却施設により冷却の程度に、ばらつきが予想される。放射性物質を含む瓦礫を焼くことは、除染処理の済んだ被災地に、再度セシウムを噴霧し、さらには汚染されていない地域をも、汚染させることになる。理詰めで考えると、瓦礫処理によって、ある程度の癌患者が発生することは避けられない。更に、フィルター交換業者は、死の危険を冒すことになる。焼却については、感情論ではなく、実験に基づく検証が必要だが、それをせず、政府は実地に移し、人々が実際に死ぬ、もしくは病いになることを以て、計測に代えようとしている。あるいは、政治に影響を与えるレベルの異議申し立てしなければ、無視できる問題としようとしている。また、大気圏の放射能汚染は、海外にも影響を与えることにもなる。
halapion 10 分前
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